Saturday, April 17, 2010

マレーシアのナジブ首相は、18日から日本を訪問するのを前にNHKのインタビューに応じ、「日本経済の先行き不安が続けば中国や韓国の存在感が増すだろう」と述べ、日本が高い技術を誇る環境や代替エネルギー分野でのさらなる投資に期待を示しました。

マレーシアはここ10年ほど、日本との貿易額がほぼ横ばいなのに対し、中国や韓国との貿易額が急激に拡大し、特に中国は、おととし日本を抜いて、マレーシアへの最大の輸出国になっています。これについてナジブ首相はインタビューで、「日本経済の先行き不安が続くようであれば、アジアのほかの国々の存在感が増すだろう。特に中国や韓国の動きは目覚ましく、日本は立て直しを急ぐべきだ」と述べ、日本の存在感が相対的に低下していると指摘しました。そのうえで、「世界第2位の経済大国である日本を過小評価することはできない。今回の訪日が日本企業の関心をマレーシアに引き付けるきっかけになってほしい」と述べ、とりわけ日本が高い技術を誇る環境や代替エネルギー分野でのマレーシアへの投資に期待を示しました。マレーシアはかつて、アジアで急速な経済発展を遂げた日本から学ぼうという「ルックイースト政策」を推し進めたことで知られますが、ナジブ首相は「およそ30年前に導入したときとは時代背景が異なっている」と述べ、対等なパートナーとして日本と新たな関係を築いていくことが必要だという考えを強調しました。

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