Monday, December 5, 2011

クリスマス商戦も健闘していると聞くが、何となくアメリカの実体経済が改善しつつある様な気がしてならない。

暫くは、QE3.などの更なる金融緩和の話は立ち消えになるのではなかろうか?

それに比べて、欧州の状況は相変わらず芳しいとは言えない。

今週の8日と9日のEU首脳会議を控えて、ドイツの駄々っ子ぶりが気になって仕方ない。

メルケル首相は先週議会に於いて、“ユーロ共同債は無意味だ。”と言い切って、ユーロ圏諸国が共同で債券を発行する提案に難色を示し、EUに於ける“財政規律と統合”に向かっての、フランス及び他のユーロ圏諸国との足並みの不揃いを露呈した。

EU首脳会議が不調に終われば、ユーロに対して売り圧力が再び掛かってくる可能性が大であろう。

ドル・円は動かない。

12月に入って市場参加者数が減ると、流動性が減少すると同時に、Volatility.=(変動率)が上昇するのが常であるが、今年はどうであろうか?

先週も指摘した様に、我が国の個人投資家は10月31日の介入による神風でそこそこの成績を上げて、その後は大きな取引を手控えて、今は手薬煉を引いてドルの下落を待っている。
=これは、ドル安&円高の阻止要因となる。

我が国の輸出業者も同じく、介入による79円までのドルの上昇過程でそこそこのドル売りをこなしており、中途半端なレベルでドルを売り急ぐ必要は無い。
=これは、ドルが上昇してもドルの売り手が限られていることを意味する。

そして、シカゴ・IMM.のポジションを見てみると、依然として高水準の円の買い持ち=(ドルの売り持ち)を保持していることが分かる。
=これは、ドル高&円安が進んだ場合、損切りのドル買い&円売りが出る可能性が有ることを意味する。

当面は、“ドル・円はいいところまで来ている。”、との自覚を持ちながら、ドル・円ではBuy on dips.=(下がれば買い。)を行い、“ユーロは依然として大きな問題を抱えている。”との認識で、対ドルと対円でユーロをSell on rallies.=(上がれば売る。)という戦略でいいのではなかろうか?

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